泡沫(うたかた)-古く美しい日本語-

泡沫(うたかた)-古く美しい日本語-

泡沫(うたかた)とは

ホウマツとも読みますが、
このサイトのタイトルでは「うたかた」と読ませるようにしております。
泡(あわ)沫(あわ)でもございません。

泡沫(うたかた)の意味

意味は水面に浮かぶ泡のように、はかなく消えやすいもの例えです。
「泡沫」自体は元々、大陸から渡ってきた漢語(古代中国の熟語)であり、文字としてはどちらも「あわ」という意味になります。
そこに古来より日本語として存在していた「うたかた」という言葉を漢字の「泡沫」に当てることで、この単語が成立したというわけです。
このようなに、分解しても読みの要素が現れない熟語を熟字訓(じゅくじくん)と呼びます。

まぁ、話としては小学校の音読み、訓読みレベルのことなのですが
古くからある言葉には独特の趣と温かさがありますよね。

当用漢字制定によって使用機会が減った熟字訓

しかしこの熟字訓は1946年(昭和21年)に制定された当用漢字によって、利用される漢字自体が減らされてしまったことで熟字訓の利用も減ってしまいました…。
この歴史背景にはGHQの占領政策などが絡んでおり、説明すると複雑なことになるのでここでは省かせて頂きますが、少し間違えば日本での漢字の利用自体が廃止されるか否かの瀬戸際でした。多くの人はこのことを知りませんが、それだけの大事件だったということを頭の片隅に入れておいて欲しいです。

話を元に戻しますと、熟字訓をはじめとする古くからある言葉や美しい日本語を知る機会は今や激減していると言っても過言ではないでしょう…。

むすび

今回の「うたかた」はサイト名にちなんで紹介させていただきましたが、今後も私の分かる範囲でぽつぽつと綺麗な日本の掲載をしていけたらと思います。
そして、今後とも古い日本語を語り継いでいく機会が作れたらと思います。